TTT『戸惑いの惑星』観劇振り返り日記②


続き。前回は1回目行った話。

さすがに2回目だから行きは狂ったような興奮はせず、ワクワクはしてたけどわりと落ち着いてた。
ただ風が強くて(笑)
結構歩くからそのうち頭がボンバーになった。
これまでとはまったく違う意味で心が乱れた。

それと歩きながら真剣に考えてたことがある。
HNミラーを買うかどうか

1回目で完全に長野くんに恋をした、だから長野くんのグッズを手元に置きたい。
鏡なら普段使い出来るものだし、デザインもバレバレな感じじゃないから大丈夫。
だけど鏡というもの自体はお気に入りのをもう持ってるし、最高にスタイリッシュでクールなHNミラーはだいたいガーリー寄りの私物のなかで思いっきり浮いてしまう。

でもせっかくの観劇の記念、長野くんに恋した記念品がパンフと無料のフライヤーだけっていうのもどうかしら。

記念品っていうけどさ、使わないならただの置物じゃない。
ホコリを被って邪魔になってしまうわよ。

わたしの心は強風に翻弄される髪と同じくらいバッサバッサ激しく揺れていた。

1回目の時よりはゆっくり出て来たけど、キャンセル待ちだから結局そこそこの待ち時間が発生した。
その間もHNミラーを巡るせめぎあいは激しさを増して続いた。

好きなんだから買えばいいのよ!買ってしまえ!
置物だっていいじゃない!長野くんのご飯代を貢げ!
あんたの長野くん愛はそんなもんなの?

長野くんを太らせるつもり?それが愛だっていうの?
だいたいあんたはそーやってすぐ物をため込むんだから!
使わないんでしょ?扱いに困るものは買わない!

結局、この日勝利したのは買わない派のわたしだった。
なんで買う派のわたしが負けたかっていうと、どーーーしてもほしいのかどうなのかよく考えて、それでもやっぱりほしいと思ったら3回目の当日券取るか、取れなくてもグッズだけ買いに行けばいい、本当にほしいと思うならそれぐらい出来るはず、という気持ちに反論出来なかったから。

このせめぎあいの最終的な結論をいうと、結局3回目の当日券は行きたかったけど取れなかったし、自分のなかでも本当にどうしてもほしいのかやっぱりなくてもいいのかはっきりしなかったから、そのまま買わずに終わった。

もう二度と手に入らないんだからやっぱり買うべきだったのかなってたまにふと思うこともあるけど、買わなくてもいいって気持ちが最後まで消えなかったってことは多分買わなくて正解だったんだと思う。

部屋のどこかに使われもせず転がったままになって、いつの日か収納場所や処分に困る物たちのなかにまぎれるHNミラーを見たらとても悲しくなるだろうと思ったし。

長野くん、ご飯代貢げなくてすまん

この判断がグッズを買うか買わないかの基準になった。

そういうわけで今日は買わない!で決着はついたけど、見てしまうと心がまた揺らぎ出しそうだからグッズエリアに背を向けてそそくさと席に向かった。
入るのが遅かったからか既にフライヤーは跡形もなくなってて、この間もらっといてよかったな〜って改めて思った。

今回は2階席後列、下手の端っこの方。
覚悟はしてたけどやっぱり結構たくさん見切れた。
でも高さがあるとはいっても舞台すっごい近かったし、あの箱のセットみたいなのから物とか出したりするのとか前からだけじゃ見えない部分が見えたりしてそれはそれでおもしろかった。

確かホールとかにお知らせの紙が貼ってあったけどでかいカメラとか機材がいっぱい入ってた。
カーテンコールで坂本くんが開口一番今日はカメラ入ってるから緊張したみたいなことを言ってたんだけど、すぐ食い気味に「資料用ですけどね」とも言ったから、これは映像化はしませんよっていう牽制なのかなとか思ったり。

だけどそれにしては大仰なカメラじゃない?と思った。
舞台の撮影機材がどんなもんなのかわかんないけど。
始まる時坂本くんむちゃくちゃ表情険しい気がしてたから緊張したってのはやっぱそうだったかって納得だったけど、緊張しいとはいえものすごく撮られ慣れてるはずなのに一般の目には触れない関係者だけのための撮影でもそんな変わるもんなのかなあとも思った。
この時のカメラがほんとにただの記録用だったのか初めから円盤化のためのものだったのかわかんないけど。

展開とか全部わかった上で見る戸惑いの惑星は、とにかく井ノ原くんが泣かせにきてしんどかった。
ことあるごとに言葉にならない気持ちで胸がぎゅっとした。

1回目はめまぐるしく起こる出来事を受け止めるだけでうわ!うわ!繋がった!うわ!って結構精一杯だったけど、2回目は状況把握出来てる分余裕もって眺められるだけじゃなく背景にあるであろう心情とかまで想像出来たから、井ノ原くんというか長谷川くんという存在の儚さと哀しさが何度も強烈に胸に迫ってきた。

相変わらず目は長野くんに奪われがちだったけど井ノ原くんがフェードインしてくる率が格段に上がってて、ふと気づくと井ノ原くんを見てるって場面がいっぱいあった。

いちばんはdaysに入る直前、三池が手紙を読むシーン。
わたしのところからは坂本くんも長野くんもちゃんと見えてて井ノ原くんは階段の途中に佇む後ろ姿だったけど、その背中から漂ってくるなにかすごく悲しげなものからとにかく目が離せなかった。

それがあまりにも切なくて儚くて哀しくて、手紙が明かす真実と運命にではなく、あの日のわたしは井ノ原くんの寂しい背中に泣いた。

公演が続いてた頃だったからか3人とも歌の時に声がちょっとガサついちゃってた気がしてたけど、そのガサつきさえもそれぞれの悲痛な心の叫びに聞こえて(特に井ノ原/長谷川くん)、不惑、オレキミ、ちぎれた翼、days、最後のChange your destinyでいちいち泣いた。

んでなんか朝から調子悪いなと思ってた左のコンタクトがいっぱい泣いたせいで途中で取れた。確かdays。
だからめっちゃ目悪いのにそれ以降家着くまで右目のコンタクトに頼るしかなくてほんとに大変だった…1

あと曲を知ってから観るのはやっぱり違う。
曲の世界観と作品世界のリンク、作品の世界に置かれた時の歌詞の深さに改めてぐっときた。
1回目でこの衝撃を味わいたかったな~。

一番雷に打たれたみたいになったのは不惑。

「足の裏から背筋を抜けて後頭部まで得体の知れない何かが這い上がってくるみたいだ
ゾワゾワと」2

1回目「ゾワゾワ」の井ノ原くんがかわいいとかあほみたいな感想抱いてた自分をぶっ飛ばしたい…!

まるでこのためだけに作られたかのような詞。
自分が自分じゃなくなる、自分が誰かわからなくなる、そんな恐怖にも似た感覚を「得体の知れない何か」と言わずしてなんと言うのか。
その「得体の知れない何か」としかいいようのない感覚が、「ゾワゾワと」「這い上がってくる」長谷川くんの病…

歌詞というよりはもはやセリフだった。
長谷川くんの言葉だった。
衝撃的すぎて息をするのも忘れた。
気づくの遅すぎ!ってツッコまれそうだけど。

やられた。と思った。井ノ原くんに。
なんて言ったらいいかわかんないけど、とにかくやられた、って思った。
恋ではないの。恋したのは長野くんだから。
とか言ってると坂本くんはなんもなかったみたいになるけど、なんもなくないよ、当たり前。

ざっくりいうとああやっぱりミュージカルスターだわとかさ、そう、バーでやさぐれてる三池の「いいからいろよ…」ってのがもう、ときめきすぎて一瞬自分しんだのでは?と思った。
殺人的な色気を発してたよ。
あんなやけ酒に酔いつぶれてる坂本くんに「いいからいろよ」なんて言われたらわたし永遠にそこにいるよ??????

なんの話してたっけ。

まあとにかく、ドハマリした。
HNミラー買うかどうかはおいといてほんとに3回目4回目と何度でも観に行きたかった。
もしかしたらまた行けるかもって思って考察・感想ノートの準備だけして書かないでいたけど、東京千秋楽行けなくて書き始めた時の切なさ(笑)

2回観たとは言っても記憶が飛んでたり曖昧だったり、すごくもどかしい気持ちで書いてたけど、来年2月にとうとう円盤になって手元に届き、何度でも見返していくらでも考察出来る日が来るんだなとふと思い出しては喜びを噛み締める今日この頃。

久しぶりに振り返ってみたらものすごい情緒で生きてて改めて自分で自分の変人ぶりに引いたし、この一連の振り返りをなぜか読んでしまった人がいたらこいつ超やべーやつだなと思われてしまっただろうけど、事実だからどうしようもないというか、なんていうかもういいや。という気持ち。

お付き合いくださった方がいらしたとしたら、どうもありがとうございました、
そしてどうもすいませんでした!
バレンタイン楽しみですね!

  1. すべての四月のためにの2回目でも一幕終了直前に泣きすぎて右のコンタクト取れた。幕間で慌ててお手洗い行って戻せたからその時は事なきを得た。[]
  2. 作詞:堀込高樹『不惑』[]